テキーラの条件
テキーラとは、メキシコの特定の地域で作られているブルーアガベを原料とした蒸留酒です。俗にテキーラはサボテンから造られている酒であるとよく言われるのですが、これは全くの誤りです。
テキーラは造られた場所、原材料、そして製造方法まで細かく定められており、この条件を満たさないものはテキーラの名を名乗ることが出来ないわけです。
現在では、メキシコ政府がこの「テキーラ」という名前を所有しており、テキーラを製造するにはメキシコ特許庁の認可が必要になります。
テキーラと呼べる酒は、ハリスコ州の全土、ミチョアカン州、グアナファト州、ナジャリ州、タマウリパス州の一部で製造されたものだけです。この地域以外で製造されたものはテキーラと呼ぶことが出来ません。
また、ブルーアガベを原料としたものでなければテキーラとは呼べません。アガベには色々な種類があり、リメーニョ、ライシージャ、パタ、ムーラ、ボビコルムータ、クプレアータなどの種類から造られたものは「メスカル」と呼ばれています。
そして、テキーラの製造方法に関しては、テキーラ規制委員会というメキシコの非営利団体が細かく定めています。例えば、テキーラのアルコール度数は35度から55度までとするとか、2回以上の蒸留を行わなければならないなどです。
メスカルは1度の蒸留で飲むのに適しているといわれていますが、テキーラは最低でも2回の蒸留が必要であり、入念に不純物をろ過して味をまろやかにしているわけなのです。